【第10回】ワクワク起業のススメ! ~起業~

皆さまにとって、「仕事」とは何でしょうか?

お金を稼ぐ手段、自己実現の手段、誰かに価値を届けること。

他にもいろいろあると思います。

お金を稼ぐことは、(よほどの資産家でない限り)生活していくためには必要です。
仕事はお金を稼ぐ手段として割り切り、仕事以外の時間で人生を楽しむ。
それもアリだと思います。

しかし、多かれ少なかれ人生の時間を仕事に費やしているわけですから、どうせならワクワクする仕事をしたいと思いませんか?

ワクワクする仕事といっても、趣味を仕事にするという意味ではありません。
もちろん、そういう道もありますが、趣味を仕事にするにはそれで稼げなければいけませんし、そうでなければやはりただの趣味の延長に過ぎません。
趣味で稼げないのであれば、それだけで生活していくことはできません。

ワクワクする仕事とは、「ワクワクするとともに、それによって生活に十分な収入が得られ、続けていくことができること」と定義します。

このような仕事を、既存の会社に勤める中で得られているとしたら、それは幸せなことだと思います。

しかし、そうでないとしたら、「起業」すなわち「ワクワクし、かつ十分な収入を得られる仕事」を自分で作ることも選択肢の一つになります。

ここで、会社員と起業者(自営業または会社社長)の一般的なメリット・デメリットを見てみましょう。

■会社員のメリット
・(起業者と比較して)収入が安定している、保証されている
・苦労して作り上げなくても、既に「仕事」が存在している
・既に築き上げられた会社のネームブランドや信用、仲間たちといった資源を活用できる

■会社員のデメリット
・既に作り上げられた会社の仕組みが存在し、自分の考え方と合わなくても変えるのは難しい
・人間関係や会社からの要求がストレスになることがある

起業者のメリットはこの裏返しです。

繰り返しますが、今の会社でワクワクする仕事が出来ており、収入も十分得られているのであれば全く問題ありません。
また、そうでなくとも他のワクワクする仕事ができる会社を探し、転職するという方法もあります。

起業する場合は、自分で一から仕事の仕組みを構築しなくてはなりませんし、収入が安定する保証もありません。
しかし、起業でしか得られないメリットもあります。
それは、まさに「自分で仕事の仕組みを作り上げることができる楽しさ」です!
つまり、自分がワクワクして、なおかつ収入が十分に得られる仕組みを「作る」こと自体が、起業の醍醐味といえます。
仕事そのものだけではなく、仕組みを作り上げること自体にワクワクするという人であれば、起業は向いています。

しかし、やはり収入面の不安はあると思います。
会社員として働いていれば安定した収入が得られるにもかかわらず、それを捨てて一から生活できるだけの仕組みを構築しなければいけないのですから。
これに関しては、近年の働き方改革の流れで「副業」が認められるようになってきており、安定した収入を得ながら「起業」の準備を始め、十分な仕組みが整ったところで起業する、というケースも増えてきています。
そうでない場合も、少なくとも十分な準備をしてから退職・起業するのがよいでしょう。

では、自分がワクワクして、かつ十分な収入が得られる仕組みなんてどうやったら作れるのか?ということですが、次の4つのステップで進めていくのがよいでしょう。

1.自分がワクワクすることは何かを見つける
まずは、「自分がワクワクすること」を見つけなければ始まりません。
自分が好きなことから考えるのも一つですが、「世の中がもっとこうなったらよいのではないか?」「こういう人たちに、こういう価値を届けたい!」「こんな人たちと友達や仲間になれたらいいな」というように、様々な角度から考えてみましょう。
そして、これは自分の「ワクワクする人生」を設計するステップであるとも言えますので、じっくりと考えてみることをおススメします。

2.そのワクワクすることで、十分な収入を得られるかどうかを考える
いくらワクワクすることでも、それで十分な収入が得られないのであれば、それはただの趣味やボランティアです。
十分な収入を得るためには、「それを通して世の中にどのような価値を提供できるか?」を考えなくてはなりません。
どういう価値を提供して、どのように収入を得るのか、そのための仕組みを描いていきます。
誰に対して、どのような価値を提供できて、そのためにはどのような経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)が必要となるか。
必要な経営資源は、どのようにして調達し、それにはどれだけの費用がかかるのか。
その価値にお金を払ってくれる人は誰で、どこにどれだけいるのか。
その人に、どのようにして価値を伝えるか。
その価値が必要な人に、どのようにして価値を届けるのか。
必要な支出を上回る収入を得られることができるか。

こういったことを形にしたものを、一般に「ビジネスモデル」と呼びます。

3.十分な収入を得られると判断したら、実際にそのための仕組みをどのように構築したらよいかを考える
ビジネスモデルが描けたら、今度はそれを具体的にどのようにしたら構築できるのかを考えます。

価値を提供するための、製造・販売・事務といった業務はどこでおこなうのか。
そのための工場や店舗、事務所は、新しく建てるのか、借りるのか、自宅でおこなうのか。
販売先の開拓や集客・宣伝、仕入れ先および外注先の選定はどうするか。
従業員を雇用するなら、採用・教育・評価・給与などはどうするか。
業務プロセス(どうやって価値を作り出し、どうやって売るかという人や機械などの動き)はどうするか。
そのための社内のルールはどうするか。
必要な資金はどのように調達するか。
行政等への手続きはどうするか。
その一連の活動で、どれだけの費用がかかり、どれだけの収入が得られるのか。
その結果、どのような会社が作られ、どのような未来が実現できるのか。

そういった具体的なプランを「事業計画書」にまとめることで、「ワクワクする未来」を目に見える形にしましょう。

4.実際に仕組みを構築する
計画が出来たら、あとは実行するのみです。
最初から完璧な計画など作ることはできませんし、作った計画通りになる保証もありません。
ある程度は実行可能かつ実現可能性の高い計画である必要はありますが、まずは実際に動いてみて、その中で計画をブラッシュアップしていくというのも一つの方法です。

ところで、創業のための資金について、自己資金や身内・知人からの出資・借入でまかなうという場合もあるでしょうが、足りない場合は金融機関からの借入を検討することもあるでしょう。
お近くの金融機関にご相談いただくのもよいですが、創業時はなかなか難しい場合もありますので、政府系金融機関の「日本政策金融公庫」を利用する方法もあります。
日本政策金融公庫の創業融資制度を利用するためには、下記リンク先の「創業計画書」を書く必要がありますが、借りるかどうかは別としてこの計画書にプランを書き出してみることで、考えを整理することもできますので、一度作ってみることをおススメします。

■日本政策金融公庫 創業融資制度
https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/riyou/sougyouji/

「ワクワク起業」で「ワクワクする仕事」を作り出し、一緒に「ワクワク経営」しませんか?

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