最短で目的にたどり着くためには?「ECRSの法則」 ワクワク経営コラム【第18回】

皆さま、こんにちは!
スノウコンサルティングの古屋早雪です。

さて、今日は冒険パーティーで作戦会議です。
ある古代遺跡に古代の秘宝が眠っているという情報を手に入れ、地図を見ながら秘宝へのルートを検討しています。
入手した地図によると、秘宝が眠る部屋にたどり着くためには4つのアイテム、すなわち東の洞窟に眠る「古代の玉」、西の山にある「古代の首飾り」、北の城に封印されている「古代の鏡」、南の渓谷に隠された「古代の鐘」を手に入れる必要があるようです。
しかし、道中は凶悪な魔物も多く、日数がかかれば食費や滞在費もかさむため、どうしたらより安全に早く秘宝を入手できるか話し合っているのです。

当初の案は、東の洞窟、南の渓谷、西の山、北の城の順に巡り、最後に古代遺跡で秘宝を手に入れるというもので、1か所につき1日かかるため、この場合は秘宝入手まで5日かかります。
この行程を見直して、より早く秘宝を手に入れるにはどうしたらよいか、意見を出し合いました。

まず、最初に出た意見は「必要なアイテム数を減らせないか?」ということです。
4つ必要なアイテムが3つで済めば、それだけ行程は短くなり、早く秘宝にたどり着くことができます。
検討した結果、そのうち「古代の鏡」については、パーティーメンバーの魔法使いの魔法を使うことで不要となることがわかりました。
したがって、北の城に行く必要はなくなりました。

次に、2つのアイテムを同時に手に入れることはできないか?という案です。
パーティーを2つに分けるという案は、戦力が分断され危険が大きすぎるため却下となりました。
しかしながら、地図をよく調べてみると、西の山から南の渓谷へはイカダを使えば川を下って行くことができるため、1日で2つのアイテムを手に入れることができそうです。

3つ目の案は、順番を変えられないか?ということです。
東の洞窟の古代の玉は難しい仕掛けを解く必要があり、その間に魔物に襲われる危険性もありましたが、「古代の鐘」を鳴らすことでこの仕掛けは簡単に解くことができるようです。
そのため、先に西の山と南の渓谷に行き、首飾りと鐘を手に入れ、そのあとで東の洞窟に行くルートに変更しました。

4つ目は、各アイテムを手に入れる手順を簡単にできないか?というものでした。
古代の首飾りを手に入れる際、強力な魔物を倒す必要があるということでしたが、実はこの魔物はお酒が大好物で、お酒で注意を引きその隙に首飾りを手に入れることができることが分かりました。

これらの見直しにより、5日の行程は3日に短縮でき、しかも強力な魔物と戦う危険性も減らすことができました。

さて、この4つの視点は「ECRSの法則」と言って、会社経営における業務の見直しにも応用できるものです。
その手順をなくせないか(Eliminate)、複数の手順を一緒にできないか(Combine)、順番を変えることはできないか(Rearrange)、簡素化できないか(Simplify)の頭文字から来ています。
元は工場の工程を見直す際の考え方ですが、飲食店のオペレーションや事務作業などに応用することもできます。

業務の手順を見直して、最短で目的に辿り着ける仕組みをつくっていきましょう!

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