次の冒険はどこに行く?「アンゾフのマトリックス」 ワクワク経営コラム【第32回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

ある時、ヒガシ国という地方で魔物退治の依頼を受けて討伐をしてきたパーティーが、次の冒険はどうしようか?という話になりました。
旅芸人「ヒガシ国周辺の魔物は大体退治したから、そろそろ他の地方に行くのはどうだろう?」
魔法使い「そうね、隣のニシ国では強力な魔物が現れてみんな困っているというし、行ってみましょうか」
僧侶「そういえば、ヒガシ国の王様が北の遺跡調査をする冒険パーティーを募集しているそうですよ。これに応募してみるのはどうでしょう?」
武闘家「それなら、ミナミ国では武術大会をやってるそうだから、それに出場して優勝賞金を狙うっていうのもアリだぜ」
戦士「いやいや、ヒガシ国もまだまだ安全とは言えない。もっとヒガシ国の魔物討伐をするべきだ」
こうして様々な意見が出て、なかなか結論が出ません。

次の冒険をどうしようかと考える際、「どこに行くか」「何をするか」の2つの観点がありますね。
そして、どこに行くかは「今の地方で冒険を続けるか」「他の地方に進出するか」という2つの選択肢が、何をするかは「今と同じ種類の冒険をするか」「違う種類の冒険に挑戦するか」という2つに分けられます。

魔法使いは、他の地方で今と同じ魔物退治をすることを提案しました。
これは経営で言うと「同じ商品」を「別の市場」で売るという戦略となり、これを「新市場開拓戦略」といいます。

では、僧侶はどうでしょうか?
僧侶の提案は、同じ地方で遺跡調査という違う種類の冒険を提案しましたね。
これは「違う商品」を開発して「今の市場」で売ることに相当し、「新商品開発戦略」と言います。

武闘家の提案は、他の地方で、今とは別の武術大会出場という違う種類の冒険を提案しました。
これは、「違う商品」を「別の市場」で売ることとなり、「多角化戦略」と言います。

さらに、戦士の提案は、今の地方で、今までと同じ魔物退治を続けることでした。
これは、「同じ商品」を「今の市場」でさらに売る、という戦略になり、「市場浸透戦略」と言います。

この2軸4象限で今後の会社の方向性を分類する方法をアンゾフのマトリックスなどと呼びます。

では、今後の冒険の方向性はどのように決めればよいのでしょうか?

どの戦略がいいかは一概には言えませんが、会社やパーティーの共通の価値観である「経営理念」や、冒険の最終目的である「ビジョン」に照らし合わせたうえで、その冒険は経営理念に沿っているか、どの冒険がビジョンに近づくことができるのか、といった観点で判断する必要があります。
その中で、冒険を続けるための「資金」や「人材」を得られるかどうかも重要ですね。

そして、ワクワク経営では、経営者や従業員、お客様みんながワクワクすることかどうか、ということが最も重要です。

今後の会社の方向性について、4つの戦略の中でどれがみんなワクワクするのか、是非考えてみましょう♪

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