皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。
ワクワクする冒険を続けるためには、利益を出すことが必要です。
では、利益さえ出していれば冒険を続けるのに十分でしょうか?
あるAさんは200万円を元手に起業して、画期的な商品を1万円で売り始めることにしました。
1個商品を売るのに5千円の仕入が必要で、その他の経費が月20万円かかります。
なお、仕入代金は翌月に支払い、売上金はそのさらに翌月に入金されることになっています。
1か月目、商品が100個売れ、100万円の売上です。
原価は50万円、その他の経費は20万円で30万円の利益が出ました。
2か月目、商品は200個売れ、200万円の売上となりました。
原価は100万円、その他の経費は20万円なので、利益は80万円です。
3か月目、商品は400個売れ、400万円の売上となりました。
原価は200万円、その他の経費は20万円なので、利益は180万円です。
4か月目、商品は800個売れ、800万円の売上となりました。
原価は400万円、その他の経費は20万円なので、利益は380万円です。
5か月目、商品はなんと5,000個売れ、5,000万円の売上となりました。
原価は2,500万円、その他の経費は20万円なので、利益は2,480万円です。
6か月目、商品は10,000個売れ、1億円の売上となりました。
原価は5,000万円、その他の経費は20万円なので、利益は4,980万円です。
しかしここで、Aさんはお金が足りなくなり、倒産してしまいました。
売上は順調に伸び、利益が出続けているのに何故このようなことになってしまったのでしょうか?
それは、売上入金のタイミングと、仕入代金の支払いのタイミングが1か月ずれていたことが原因です。
5か月目に一気に売上が伸び、7か月目にはその売上金が入ってくる予定ですが、6か月目にその仕入代金を先に支払わなければいけないので、お金が足りなくなってしまったんですね。
こういったことは特に、売上が急激に伸びているタイミングで起きやすくなります。
Aさんの資金繰り表
このように、利益が出ていれば安全というわけではありません。
重要なのは、「現金が足りるかどうか」です。
Aさんは、来月売上金が入ってくるのでつなぎ資金を銀行から借りるなどすれば、倒産せずに済んだかもしれませんね。
そこで重要なのが「資金繰り表」です。
いついくら入金があって、どれだけ支払いをする必要があって、現金の残りはいくらで、あるいはいくら足りなくなるのか。
そういったことを把握していないと、利益が出ていても、売上が伸びていてもAさんのように倒産してしまうかもしれません。
常に「資金繰り表」で現金の出入りを確認し、お金が足りなくなる前に対策をしましょう!
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