強敵が現れて冒険を続けられないと思った時は?「事業再生」 ワクワク経営コラム【第73回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の途中、難解なダンジョンに出くわしたり、強力なボスが立ち塞がったりして、このままでは冒険を続けることができない。。。
そんなとき、どうしますか?

こんな難しい冒険は続けるのは無理だと思って諦めますか?
それも選択肢のひとつです。
しかし、なんとか冒険を続けて、目的の実現に近づきたいと思いませんか?
例えば、強いボスなら、レベルを上げて再度挑むのも一つの方法です。
あるいは、何度も挑戦して勝機を伺うという方法もあるでしょう。
ですが、倒されて全滅してしまったら、基本的にはそこで終わりです。
やり直しできるように続けていくには、戦略の見直しが必要になります。
レベルを上げて挑むというのも、何度も挑戦して倒される前に撤退して戦術を改善していくというのも、戦略のひとつです。

現実の経営でいえば、基本的には諦めなければ続けていくことはできますが、外的な要因によってこのままでは継続できないという状況があります。
法規制や人手不足、そして資金の不足といった状況がありますが、特に多いのは「資金の不足」ですね。
今までは安定して利益を出し続けていたもののが、世の中の変化に対応できず赤字に転落、資金が枯渇、そして倒産。。。といったケースが多いです。
これを防ぐには、「資金繰り表による日々の資金管理」と「応急手当」、そして「利益を出し続ける仕組み」が必要です。
応急手当としての金融機関からの融資や返済猶予も、この「利益を出し続ける仕組み」がなければ受けることはできません。
とはいっても、世の中が変化しているのだから、「利益を出し続ける仕組み」も変化させなければいけません。
そこで、新たな状況に対応する戦略を練り直し、「利益を出し続ける仕組み」を整えた上で応急手当を受ける、これが「事業再生」です。
世の中の非常に大きな変化があった場合には、事業再構築により新たな仕組みを作り直すのも一つの方法です。
大きな変化に対応する仕組みを作るには、現在の事業の状況の分析と、世の中の状況を把握した上で、どのように取り組みを進めていくかという計画を立てることが必要不可欠です。
このための計画を、「事業再生計画」あるいは「経営改善計画」などと呼びます。
また、国でも「認定支援機関による経営改善計画策定支援事業」(通称405事業)という専門家費用に対して一定額を補助する取り組みが行われていますので、検討してみるのも良いでしょう。

一番望ましいのは、世の中の変化を素早く捉え、資金が減り続ける前に「利益を出し続ける仕組み」を作り直すことです。
しかし、突然やってくる世の中の変化もあります。
そんな時、絶望に打ちひしがれて事業の継続を諦めてしまう会社も多いです。
一番大切なのは「生きていること」であり、生きてさえいれば新たな冒険に再出発することもできますので、事業を一旦閉じて再出発のタイミングを伺うのも一つの道ですが、「何故冒険するのか」「何を目指すのか」が明確ならば、そして事業再生という道があることを知っていれば、事業を続けていくことはできます。

もし強敵が現れて冒険を続けていくことができない、そんな風に思った時は、是非事業再生という道もあるということを思い出してください。

0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)