まだ使える武器は再利用しよう!「枯れた技術の水平思考」 ワクワク経営コラム【第79回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の世界で、新しい武器を買ったときに、今まで使っていた武器はどうしますか?
捨てますか?
売りますか?
使い道がなければ売ってしまうこともあるでしょうが、他のパーティーメンバーに渡して「おさがり」として使うことも多いかと思います。
これは、おさがりとして使うと、よりお金を節約できることが多いからですね。
例えば、パーティーに戦士と僧侶がいたとします。
戦士が鉄の槍、僧侶がくさり鎌を使っていて、はがねの剣・鉄の槍・くさり鎌のパラメータが以下の通りと仮定します。

名称攻撃力買値売値
はがねの剣302,0001,500
鉄の槍20800600
くさり鎌15400300

このとき、僧侶が鉄の槍、戦士がはがねの剣を買って、それぞれ今まで使っていた武器を売ったとすると、買うのに2,800Gかかり、売ったお金900Gが戻ってくるため、トータル1,900Gの支出となります。
一方、戦士がはがねの剣を買い、使っていた鉄の槍を僧侶に渡して、くさり鎌を売ったとすると、買うのに2,000G使い、売ったお金の300Gが戻ってくるため、トータルで1,700Gの支出となり、はがねの剣と鉄の槍が残るという結果は同じにもかかわらず、200Gもお得です。
タイミングによっては、別々に買った方がいいこともありますが、貴重なお金を節約するために、この「おさがり」を多用する人は多いと思います。

現実の世界でも、使えるものは長く使うという考え方として、3Rや循環型社会、SDGsなどがあります。
ごみを減らすことが資源の節約になるとともに、温室効果ガスの排出を減らすことにつながるというわけですね。
そして、日本人にはもったいない精神という、ものを大切にする心が根付いているとも言われます。

さらに、これはものだけではなく「技術」でも同じことが言えます。

ファミコンやニンテンドースイッチを生み出した任天堂で、ゲームウォッチやゲームボーイを世に送り出した故・横井軍平氏の言葉として、「枯れた技術の水平思考」というものがあります。
これは、最新の技術ではなく、既に存在する技術を別の側面から再利用するという考え方で、既に電卓で使われていた技術をゲームに再利用することにより、安定した技術での商品開発が可能となるとともに、材料の原価も安く抑えることができ、ヒット商品「ゲームウォッチ」が生まれたと言われています。
残念ながら横井氏は事故で亡くなってしまいますが、その精神は任天堂に受け継がれ、ニンテンドーDSやWii、ニンテンドースイッチといったヒット商品が生まれました。
ソニーのプレイステーションが最新の技術で美麗なグラフィックを実現するのとは対照的に、枯れた技術にいかに新しいアイディアを付加して、新しいものを生み出すかという思想によって、これらの画期的商品が生まれたのですね。

是非、技術についても、既にあるものを別のものに再利用して新しいものが生み出せないか、考えてみましょう♪

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