皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。
以前のコラムで、計画の「予定」と「実績」を比較・分析することで、計画の精度を向上させることができるというお話をしました。
では、予定と実績に差異があった場合、どのように計画を修正すればよいのでしょうか?
こんなときに使える考え方にEVMSというものがあります。
プロジェクトの進捗度をコストの金額で表し、予定より進捗がどのくらい進んでいるか、または遅れているか、コストはどれだけ抑えられているか、または余計にかかっているか、を測るというものです。
例えば、ある依頼を完了するためには、「山」「谷」「古城」の3か所で必要アイテムを手に入れなければいけないとします。
この依頼を完了することで、300Gの報酬がもらえます。
そこで、スケジュールとコストの計画を立てることにしました。
「山」「谷」「古城」の3か所で、それぞれ30G、50G、100Gのコストがかかり、山は1日、谷は2日、古城は3日かかるという予測を立てました。
この計画からすると、全日程6日で、コストは全部で180Gかかる計算です。
実際に冒険に出発し、3日目にどれだけ進捗しているかを確認してみたところ、山のみクリアし、コストは40Gかかっていました。
計画では山と谷のアイテムを手に入れているはずなので、遅れていますね。
コストは、3日目までで80Gかかる計画なので、予定よりも少ないように見えますが、「山」をクリアした時点では30Gしかかかっていないはずなので、実際は予定よりもコストがかかっています。
これをEVMSで表すと、
PV=80G(3日目までにかかっている予定のコスト)
EV=30G(3日目までの進捗をコストで表したもの)
AC=40G(3日目までに実際にかかったコスト)
SV=EV-PV=-50G(3日目までの進捗で発生したコストの差異)
SPI=EV÷PV=0.375(計画に対するスケジュールの進捗度合)
CPI=EV÷AC=0.75(計画に対するコスト効率)
となるため、スケジュールの遅れや余計なコストがかかっていることが分かります。
この方法の特徴的なところは、計算式に「時間」が入っていないということです。
全て「金額」だけでスケジュールとコストを把握することで、考え方を単純化しています。
そして、スケジュールが37.5%、コストが75%の効率で推移しているので、最終的な日数は16日、コストは240Gかかると予測できます。
冒険のスケジュールやコストはEVMSを使って計画との差異を測り、都度計画を修正していきましょう♪