過ぎたことは忘れちゃいましょう!「埋没費用」 ワクワク経営コラム【第111回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の世界で、依頼を受けて進めていくと、完了するためには予想外の障害物が立ちはだかり、余計な手間やコストがかかることってありますよね。
例えば、A町からB町への護衛の依頼を受けたものの、道が土砂崩れで塞がれていて遠回りをしなければならなかったり、関所が封鎖されていて通るためには魔物退治をする必要があったりなどです。
こんな場合、トータルで考えると報酬をもらっても割に合わないということも考えられます。
では、その段階で割に合わないと判断したら依頼をキャンセルしますか?
あるいは、乗り掛かった舟ということで無条件に継続しますか?
実際は、依頼主に報酬の増額を交渉するという選択肢もありそうですね。
しかし、報酬の増額も見込めない、途中キャンセルはOKという条件だったとすれば、ここで継続するかどうか判断することになります。
このまま継続したら、トータルでマイナスであったとしても、ここで辞めると今までかけた労力は水の泡になってしまいます。
ですから、今までの労力を無駄にしたくないという思いから、最後まで継続しようという気持ちも沸きますが、ここは冷静になって、「これからかかる手間やコスト」と、「完了することで得られる報酬やメリット」を天秤にかけて判断することが必要です。
これからかかる手間が報酬に見合わなければ続けると傷口が広がりますし、逆に残りの手間が報酬に見合うものであれば、トータルでは割に合わなかったとしても、ここでやめるよりも続けたほうが損失は少なくなります。

このように、既に手間やコストをつぎこんでいる段階で意思決定をする場合は、今までかけた手間やコストは無視して判断する必要があります。
トータルで損になるからやめるとか、逆に既に大きな投資をしているのだからやめるのはもったいないという判断をすると、損失が大きくなる可能性があります。
このような、既に支払ってしまって、その段階での意思決定により変化することのない費用を「埋没費用」あるいは「サンクコスト」と言い、意思決定においては無視する必要があります。
つまり、過ぎたことは忘れてしまっていいということですね。
もちろん、PDCAサイクルを回すための検証は必要ですが、「その段階での意思決定」においては、過去の経緯に引きずられることなく、未来を見据えて判断すべきだということです。

過ぎたことは忘れて、これから一番ワクワクする方法を考えましょう♪

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