自分たちの活動領域について考えよう!「事業ドメイン」 ワクワク経営コラム【第60回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

今日も、冒険者パーティーが宿で話し合いをしています。
旅芸人「みんな、聞いてほしい。今後の冒険の方向性について話し合いたいんだ。」
魔法使い「方向性?私たちは世界を平和にするために旅をしているのよね?」
旅芸人「そうだね。でも、世界を平和にするのは、人々の心に『ワクワク』を取り戻したいからだよね」
僧侶「そうですね。そのためには、世界を平和にしないといけないということでしたよね」
旅芸人「そう。だから旅をしながら魔物を退治したり、護衛の依頼を受けたりしてお金を貯めたり、経験を積んだりしながら平和な世界を目指している」
戦士「じゃあ、今まで通り魔物退治や護衛の依頼を続けながら旅をすればいいんじゃないか?」
旅芸人「そうなんだけど、それだと範囲が広すぎるんだ。行き当たりばったりの依頼をこなしているだけじゃ、目標にはなかなか近づけない」
武闘家「じゃあどうしたらいいんだ?オイラわかんねぇよ」
旅芸人「そこで、僕たちの『活動領域』を決めたいと思う」
僧侶「『活動領域』って、この国とヒガシの国とか、そういうことでしょうか?」
旅芸人「それだけじゃない。魔物退治を中心にするのか、護衛の依頼を中心にするのか、あるいは遺跡調査を中心にするのか、っていうことも決めないとね」
武闘家「なんでそんなこと決めないといけないんだ?」
旅芸人「もちろん、行く先々で状況に応じて、気の向くままに活動するのもいいんだけど、『活動領域』が決まってないと、次に向かう先を決められないんだ」
戦士「その時の気分じゃダメなのか?」
旅芸人「それだと、みんなの意見が割れたらケンカになるよね。例えば活動領域を『魔物退治』にするなら、住民が魔物に苦しめられている国を次の目的地にできるだろう」
魔法使い「そっか、パーティーの目指す方向性をみんなで統一するためにも、『活動領域』を決めることが大切なのね!」

ワクワクする冒険も、次の目的地を決めるための基準が必要です。
経営理念経営ビジョンが決まっていても、そのためにどのような事業をおこなうかの選択肢は、非常に多岐にわたることが多いです。
特に中小企業では経営資源も限られているため、あれもこれもと手を出すことはなかなかできません。
そこで、企業の活動領域である「事業ドメイン」を決めることが有効です。
事業ドメインは、その会社は「誰に」「何を」「どのように」提供する会社なのか、ということを明らかにするものです。

事業ドメインの設定は、広すぎても狭すぎてもよくありません。
例として、アメリカの鉄道会社が事業ドメインを「鉄道で物や人を運ぶ」と定義していたため、新たな輸送手段が出てきたときに対抗することができず、衰退したということがあります。
この場合、「鉄道」に限らず「物や人を運ぶ」ことを事業ドメインにしていれば、また違った事業展開ができたかもしれません。
あるいは、「旅行を通してワクワクするような体験を提供する」ことであれば、レジャー施設やアミューズメントパークの運営なども視野に入るかもしれませんね。

是非、自分たちの活動領域について、一度考えてみましょう!

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自分たちの活動領域について考えよう!「事業ドメイン」 ワクワク経営コラム【第60回】 への2件のコメント

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