進んでも進んでもたどり着けない!?「蜃気楼理論」 ワクワク経営コラム【第171回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の世界で、しばしば登場するのが「砂漠」です。
砂漠といえば冒険には過酷な環境で、徐々に体力を奪ったり、特別なアイテムや乗り物がないと進めなかったり、強力な魔物が現れたりして冒険者を苦しめます。
しかし、砂漠の中にある「オアシス」は、非常にありがたい存在です。
砂漠では調達の難しい水分を補給できたり、過ごしやすい環境で消耗した体力を回復したりすることができます。
オアシスの周りに町や集落が作られていることも多いですね。
そこで、砂漠ではオアシスを目指して進むことが多いのですが、ここで厄介な現象があります。
「蜃気楼」です。
オアシスを目指して進んでも、オアシスが逃げるように全く距離が縮まらず、なかなかたどり着くことができないというものです。
時として、砂漠の過酷な環境が見せる「幻」であると考えられることもあります。
しかし、実際は光の屈折が生み出す現象で、遠くにあるオアシスや町が近くにあるように見えることから、オアシスを目指して進んでもなかなかたどり着けない、という状況に陥るわけです。
オアシスが見えたからといって、「見た目の距離」で判断してオアシスを目指すと痛い目を見ることになります。

似たような現象は、経営でも起こります。
例えば、目標に向かって取り組んでいるのに、なかなか目標に近づかないという場合です。
これは、目標が存在しない「幻」だからでしょうか?
それとも、目標が逃げて遠ざかっているからでしょうか?
通常は、このいずれでもなく、蜃気楼と同様「目標までの距離を見誤っている」ために起こることですね。
ゴールが100m先だと思って進んでいたら、50m進んだところで、あと100mあると分かったとすると、ゴールが逃げたような気になりますよね。
これではモチベーションも上がりません。
では、どうすればよいでしょうか?
重要なのは、「目標地点までの距離」を正確に知ることです。
もちろん、旅立ってみなければ本当に正確なところは分からないかもしれません。
しかし、事前に地図を準備することで、その正確性を上げることはできます。
やってみて思ったより距離が遠いとなれば、本当に辿り着けるのか不安になり冒険をリタイアしてしまう可能性がありますが、明確な根拠に基づき距離を算定していれば、実際と違っていても「何故違っていたのか」が分かるので、「ゴールが逃げた」という感覚にはなりません。

また、これは部下などに業務の指示をする場合も同じことが言えます。
100の業務量を指示し、早く終わったからといって追加で50の業務を与えたら、部下からすれば「ゴールが逃げた」となりやる気を失います。
次からは、時間いっぱいで100の業務を終わらせるようになるかもしれません。
このようなことのないよう、部下の「ゴール」も事前に明確にしておくことがワクワク職場づくりには不可欠です。

是非、蜃気楼に惑わされないよう、ゴールまでの距離を正確に把握しましょう♪

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