大事なことになかなか着手できないのは何故?「計画におけるグレシャムの法則」 ワクワク経営コラム【第87回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

今日も冒険パーティーが宿屋で話をしています。
戦士「いやー、今日も魔物退治の依頼の報酬で、かなり儲かったな!」
魔法使い「ここのところ、魔物退治や護衛の依頼が多くて稼げるわね♪」
僧侶「でも、毎日依頼を受けて魔物を退治しても、ちっとも魔物は減らないし、このままずっと続けていていいんでしょうか?」
旅芸人「そうだね、確かに旅の資金を稼がなければいけないから、依頼を受けるのはいいんだけど、この先のことも考えないとね」
武闘家「オイラたち、世の中を平和にするために旅してるんだよな?」
戦士「そうはいっても、毎日の依頼をこなしたらもうヘトヘトで、この先のことを考えるのは無理だぞ」
旅芸人「うん、だから少し依頼を受けるのを減らして、この先のことをみんなで決めないとね」
魔法使い「そうねー、あんまり稼げるから本来の目的を忘れそうになってたわ」

このパーティーは、日々の依頼の対応が忙しく、次の旅に向けた計画を作ることをおろそかにしていたようですね。
実際の経営でも、このようなことはないでしょうか?
日々の通常業務に追われて、将来を見据えた計画づくりや準備がおろそかになってしまうことは、起こりがちなことです。
何故かというと、日々の業務が順調で忙しいと「ずっとこのままでいいんじゃないか?」「今の業務を制限してまで将来の準備をするべきなのか?」という心理が働くからです。
これを、計画におけるグレシャムの法則といいます。
グレシャムの法則とは、「悪貨は良貨を駆逐する」ということわざで表され、粗悪なものと良質なものがあり、その区別が難しかったり、ともに同じ価値で取引できたりする場合、粗悪なものばかり出回るという法則です。
すなわち、日々のルーチンワークという「悪貨」ばかりが選択され、本当にやるべき将来に向けた計画づくりや準備といった「良貨」が選択されない状態を指して計画におけるグレシャムの法則と呼んでいます。(これはあくまで相対的な必要性の話であり、日々のルーチンワークが必要ないものであるということではありません)
このような状態に陥らないためには、自分たちが何を目指して活動しているのか、何のために活動しているのかという「経営理念」や「経営ビジョン」という軸が必要不可欠です。
その上で、10年後、20年後のワクワクする未来に向けて今何をすべきなのかを、冷静に見定めていく必要があります。

是非、日々のルーチンワークに追われて後回しにしている重要なことがないか、考えてみてくださいね♪

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