「何でもできちゃう人」が陥りやすい落とし穴とは!? ワクワク経営コラム【第198回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

何でもできちゃう人、っていますよね。
どんな仕事でもうまくこなせるから、一人で仕事も完結できる。
仕事が出来る人、って感じがしますね。
しかし、こういう方は実は注意が必要です!

このような何でもできちゃう人の陥りやすい落とし穴とは、一体どんなものなのでしょうか。

1つ目は、気づかないうちに仕事を抱え込みやすい、ということです。
周囲の人も、「あの人は何でもできる」と認識していることから、どうしても「できる人」に仕事が集中しがちになります。
確かに、効率よく仕事をこなしてはいますが、結果として仕事量も業務時間も増大し、残業が常態化するという状況が発生します。
上司も、「あいつは仕事が出来る」と考え、その状況を放置しがちになりますが、知らず知らずのうちに本人の健康やメンタルにダメージを与える結果となってしまいますので、特に上司はこういうタイプの部下を注意して見る必要があります。

2つ目は、チームで取り組むよりも全体の生産性が低くなる、ということです。
1人で何でもできる人が5人いれば、強力なチームになるかと言えばそうとも限りません。
冒険の世界でも、何でもできる魔法戦士のような職業は、1人でもある程度戦うことができるので、1人旅は有利です。
しかし、4人パーティーの場合、万能戦士が4人で組むよりも、戦士、盗賊、僧侶、魔法使いといった具合でそれぞれの得意分野をもっているメンバーが組んだ方がより冒険を有利に進めることができる場合が多いのです。
何故このようなことが起きるのでしょうか?
そのヒントは、「比較優位の理論」にあります。
たとえ、AさんがBさんよりも全ての点において優れていたとしても、Bさんが「比較的」得意な分野をBさんが担当したほうが、全体の付加価値は増えることになります。
したがって、「自分がやった方が早い」ということでも、相手が「比較的得意なこと」は積極的に任せた方がよいということになります。

3つ目は、主に経営者や管理職がこのタイプの場合、人財が育たないということです。
この場合、少し複雑な業務は、自分しかできないため全て自分でやり、部下には単純な業務しか任せないという状況になりがちです。
そうすると、いつまでたっても部下は複雑な業務ができるようにならず、単純な業務ばかりなのでモチベーションも上がりません。
さらに、経営者や上司も今までの業務から手を離せないため、新しい領域を開拓することが難しくなります。
従って、長期的なチーム作りを考えた場合、育成という観点も含めたうえで仕事を任せるということが必要になってきます。

何でもできちゃう経営者の方、何でもできちゃう管理職や部下がいるという方は、是非「何でも自分でやらずに人に任せる」ことを意識してみましょう♪

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