対象範囲を広げてみたら?「範囲攻撃理論」 ワクワク経営コラム【第153回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の世界で、広範囲に効果があって一気に多数の敵を蹴散らすことのできる魔法とかってワクワクしませんか?
弱い敵でも、多数で一気に襲い掛かられると、一体ずつ倒していたのでは時間がかかり、その間にこちら側も大きなダメージを受けてしまいます。
そんな時、範囲攻撃の魔法や特技は非常に心強いものがあります。
ただ、範囲攻撃で一気に殲滅できない場合は、かえって大きな反撃ダメージを受けてしまうこともあるため、一体ずつ強力な攻撃で倒していくこととの使い分けが必要になります。

これは現実の経営でも同じことが言えます。
経営戦略やマーケティングにおいて、特に中小企業は、一般的には対象を絞り込み、また得意なことに集中することが望ましいことが多いです。
しかし、時には範囲を広げることも有効な手段になります。

特に範囲を広げることが有効な場合が3つあります。

1つは、そもそも対象範囲を狭く考えすぎている場合です。
その商品、そのサービスは、実はもっと多くの人にワクワクを与えられるものかもしれません。
しかし、「今までターゲットはこの範囲だったから」「もっと範囲を広げるにはお金や手間がかかる」という理由で商圏やターゲットを広げないことは「機会損失」になっているかもしれません。
もしかしたら、もっと広い範囲に提供できるかもしれないと、考えてみませんか?

2つ目は、一般化して考えることができる場合です。
例えば、あるターゲット層に、ある商品が売れている場合、たまたまその「商品」という形を取っているためにそのターゲット層に売れているだけかもしれません。
視点を変えて、その「商品」の「価値」に目を向けると、同じ価値でも違った「商品」にすることで、もっと広い層に訴求できる商品やサービスができるかもしれません。

3つ目は、広い範囲の中でセグメントを細かく分けて、商品やサービスをカスタマイズすることができる場合です。
同じ商品やサービスについて、ターゲットを広げてしまうと訴求ポイントがぼやけてしまう場合があります。
そんなとき、もしセグメントごとに合わせて商品やサービスをカスタマイズすることができれば、それぞれのセグメントで訴求ポイントがぼやけることなく最適な商品・サービスを提供することが可能です。
もちろん、多くのセグメントに対して商品やサービスをカスタマイズするには手間やコストがかかります。
しかし、ITシステムを活用しデータベース化したり、AI技術を活用することで多くのセグメントを扱うことができます。
そのセグメントを個人や個別企業に設定し、「顧客カルテ」を作ることで、顧客一人一人に合わせた商品やサービスを提供することも可能となります。
このように、個別のニーズに対応しながら幅広い層を対象として商品やサービスを提供する考え方を「マスカスタマイゼーション」と言います。

是非、範囲を広げて、もっと多くの人にワクワクを提供できないか考えてみましょう♪

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