できれば戦いは避けたい!「ブルーオーシャン戦略」 ワクワク経営コラム【第136回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の世界では、強くなって敵と「戦う」ことが多いですが、戦うことは目的ではありません。
「戦う」目的って何でしょうか?
大きく分けて、以下のような目的があるように思えます。
1.相手(魔王)などが襲ってくる(侵略してくる)ので仕方なく
2.倒すことで手に入るものがある(経験値、お金、レアアイテム、素材、肉など)
3.勝敗をつけることでものごとを決めるため

ゲームなどでは、1のように世界を侵略しようとしている魔王を討伐したり、2のように獣を狩って素材や肉などを集めるために戦うことが多いですね。
したがって、どうしても必要だから戦うわけで、戦わなくて済むのならば、お互いに危険を冒すこともないので、その方が良いわけです。

では、現実の経営ではどうでしょうか?
1はあまりないですね。
自分や自社に危害を加えるような相手がいるとしたら、法などのルールに則って解決すればよいですし、法廷での戦いとなれば、これは3に該当します。
2については、「市場競争」が該当しますね。
商品市場のシェアを奪うため、あるいは労働市場から労働力を獲得するために競合企業と「戦い」ます。
これは、経営戦略の中でも特によく取り上げられる部分で、「戦略」という戦いの用語を使っている所以です。
一方で、戦略は「戦を略す」と書きます。
それが語源というわけではないようですが、これになぞらえて戦略とは戦いを略することである、などと言われることもあります。
孫子の兵法にも、「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」、すなわち「戦わずして勝つ」のが良いと書かれています。
当然、時には「戦い」は避けられないこともありますし、ルールに則って「競争」することで、お互い切磋琢磨して伸びていく、ということもあるので、一概にすべての場面において戦わない方がいい、というわけではありませんが、できることならば無用な争いは避けたいところです。
特に、市場シェアの奪い合いについてですが、これは「市場の大きさが決まっており、自社の売上を伸ばすためには他社のシェアを奪うしかない」ために発生します。
しかし、業種にもよりますが、市場の新たなニーズを創出することで、市場規模自体を大きくしながら自社の売上を伸ばすこともできますし、全く新たな市場を開拓すればそこに戦いはありません。
これをブルーオーシャン戦略と言い、戦いで血にまみれた「レッドオーシャン」との対比で、血の流れていない青い海と言うことでこのように呼ばれます。

しかしながら、競合がいないということは「うまみがないため他社が参入していない」領域かもしれません。
そのようなときは、ファイブフォース分析VRIO分析を思い出しましょう。
その市場が、競合や代替品が少なく、他社が簡単に参入できない市場で、かつ売り手や買い手の交渉力が弱い市場であれば魅力的な市場であるといえます。
それでも他社が参入しないのは、「参入できない」か「参入したくない」理由があるからです。
VRIO分析で、他社が持っていない、他社が真似できない強みを持っているならば、それを活かして他社が参入できない市場に参入すれば、他社と競うことのない市場が開拓できます。
すなわち、「他社が参入していない」というだけではなく、「自社や自分の強みを活かせる」ということが重要になります。
そして、「他社が参入したくない」が「自社が参入したい」市場というのも狙い目です。
当然、人も会社もそれぞれ違った価値観(経営理念)を持っているので、他の人にとっては魅力はないけれども自分にとってはワクワクする、ということがあります。
したがって、他社が参入していなくて「自分がワクワクする市場」であれば、「戦わずして勝つ」ことができるということになりますね!

是非、無用な戦いは避けて、他社を気にすることなく自分や自社のワクワクを追求していきましょう♪

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