何故現状の数字での把握が大事なのか?「ステータスウィンドウ理論」 ワクワク経営コラム【第83回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

以前のコラムで、会計は目標に対する達成度を明確にするために重要であることをお伝えしました。
会計の結果は、必ず数字で表されるので現在の状態を測るのに都合がいいのです。
では、何故現在の状態を数字で表すということ重要なのでしょうか?

ゲーム「ドラゴンクエスト」では、フィールドでの移動中に、キャラクターのレベルやHP、MPなどをステータスウィンドウ上に表示して、常に把握しやすくなっています。
ドラゴンクエスト制作の過程が描かれた漫画「ドラゴンクエストへの道」によると、当初、今のレベルはだいたい把握しているため、ステータスウィンドウでの表示から削除することが検討されていました。
しかし、ファミコンを友達と一緒に遊ぶ際に、今何レベルかなどの情報が「見える」ことで、そこから会話が弾むという理由でレベル表示は残されました。
つまり、この数字で表された「現在の状態」が、自分と友達の間でゲームの状態を比較するひとつの「ものさし」になっていて、比較できることでコミュニケーションの促進につながったんですね。

このように、状態を数字で表示することは、大小の比較や比率により「どのくらいの状態なのか」を客観的・相対的に把握し、自分の主観だけではなく、他の人でも状態を把握することができるという効果があります。
そして、会計は会社の現在の状態を測るためのひとつの道具ですが、会社の状態は会計上の数字だけで表すことはできません。
もちろん、数字で表すことができるものばかりではありませんが、お金以外の目標(KGI・KPI)についても数字で表せるものは表し、その達成度を測ることは有効です。
これを定量化といい、数字で表した目標は「定量目標」「定量的な目標」などといいます。
今目標値までのどの位置にいるのか、半分なのか、4分の3なのか、あるいは他の会社と比較して高いのか低いのかといった比較検証をおこなうことで、次にどんな手を打つべきかが見えてきます。
このようにしてPDCAサイクルを回すことで、次の目的地はどこがいいか、そこに行くにはどうしたらいいか、ということも明確になってきます。
それを「だいたい把握している」だけではなく、「常に見えるようにしておく」ことで、細かい変化に気づきやすくなったり、ワクワク感が増してさらに良くしていこうという意欲が増したりします。
これは、数字だけではなくグラフなど視覚的に捉えられるものがあるとより効果的です。
そして、社内でそういった数字、例えば不良品率やリードタイム(ざっくり言うと製品を1つ作るのにかかる時間)が見えていることによって、職場全体のワクワク感も増し、モチベーション向上や自律的な行動にもつながります。

現在の状態を数字で見えるようにして、ワクワクしながら目標を目指しましょう♪

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