その代償、支払うべき?「代償理論」 ワクワク経営コラム【第156回】

皆さま、こんにちは!
ワクワク経営ナビゲーターの古屋早雪です。

冒険の世界で、何かを実現したり何かを手に入れたりするために「代償」を支払うということがあります。
小さいところではMP(魔力)やHP(体力)を消費して敵にダメージを与える技から、大きいものではLP(生命力)を削って強力な武器をもらえたりすることもあります。
当然ながら、何も代償を支払わない場合に比べて大きな効果を得ることができることが多いです。
大きな効果を得るためには、それ相応の代償を支払う必要があるという「等価交換の法則」について言及されることもあります。

現実の経営でも、同じような場面がありますね。
経営ビジョンや目標を実現させるためには、何らかの代償を支払う必要がある場合があります。
直接代償を支払うわけではなくても、ある選択をしたことにより別の可能性を失う「機会損失(機会コスト)」は常に発生しているとも言えます。
そのような状況に面した場合、代償を支払うべきかどうか、どのように考えたらよいでしょうか?

その代償を支払わないとうことは、代償を支払ったときに得られるものが得られなくなるということですので、ある意味ではその可能性を「代償」として失っているとも言えます。
代償というと、失うのが怖いと感じてなかなかその判断ができないこともあるかもしれませんが、代償を支払わなければ得られないものもあります。
従って、その意思決定により失うものは何か、得られるものは何かをはっきりさせて、どちらが大事かを考えて判断する必要があります。
そして、その判断の軸となるのは「経営理念」です。

また、冒険の世界では「命」を代償にすることが多いですが、現実で最も大切な資源は「命」です。
命を代償にしてまで得るべきものはありませんし、健康を代償にすることも、よほどの場合でなければ避けるべきだと考えられます。
ワクワクする人生」を手に入れるためには、必ずしも健康が最優先とは限りませんが、「継続」や「安心」のためには非常に重要な要素となります。
自分の命を削って、健康を害してまで手に入れる価値があるものかどうかは、一度よく考えてみたほうがよいのではないでしょうか。
まして、会社のために従業員の(身体的・精神的)健康を代償にするようなことは、実は従業員の健康だけではなく「信頼」や「生産性」(プレゼンティーイズム)といった、様々なものを失っていることを認識する必要があります。

「代償」を払うときは、失うものと得るものを比較して判断をしましょう!

0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)